自殺は6人に迷惑をかける!?死んでも終わらない「自殺者の業(カルマ)」を描くSFファンタジー! 

 

煉獄のカルマのあらすじ 

級友らの陰湿ないじめに耐えかね、校舎の屋上から投身自殺した七瀬 誠(ななせ・まこと)。天国と地獄の中間にあるといわれる「煉獄(れんごく)」に送られた七瀬は、謎の美女から「お前の自殺によって不幸になる6人を救え」と命令される。 

 

七瀬が自殺した罪により、彼の身近にいる人物6名が何らかの不幸に見舞われるというのだ。彼らを来るべき不幸から救うまで、七瀬は永遠に煉獄から出られないという。 

 

救済のための行動時間は1時間以内。1時間を過ぎると1時間前に戻ってしまう。6人全員の救済が完了するまで、そのループは延々と続く。 

 

果たして七瀬は6人を救うことが出来るのか?そして、その先は? 

 

煉獄のカルマのネタバレや感想

自己主張が苦手なために、いつも学校でワルガキ4人組にいじめられている誠君。それが嫌で、いつも学校に行くふりをして外で時間を潰しています。でもそれがお父さんにバレてしまい、結局行くはめに。 

 

分かる。分かるよ誠君。私も幼稚園児の時にそれやったよ。いじめられるの嫌だもんね。結局私も母親にバレちゃったけど。 

 

しぶしぶ学校に行ってみたら案の定、不和聖也(ふわ・せいや)君率いるワルガキ4人組が待ち構えていて、トイレで無理やりオナニーをさせられ、その様子を写真に撮られてしまいます。 

 

いるんですよねー、スマホのカメラを悪用してこういうことする人。撮られた人は、下手したら一生弱みを握られちゃう。SNSなんかで拡散されちゃったらもう生きていけないよ。なんとかなりませんかねこの風潮。 

 

そういえば、不和君は前にも誠君のナニにバターを塗って、犬に舐めさせようとしていました。同性にオナニーとか獣姦とかさせて楽しいの?興奮するの? 

 

極めつけは、ガールフレンドの霧咲(きりさき)エリカちゃんに誠君の描いたエリカちゃんの似顔絵をわざと褒めさせ、彼の手を握らせたこと。 

 

憧れの霧咲さんがボクの絵を喜んでくれた!それも、手を握ってくれるというオマケ付きで!ウヒョー! 

 

たった一つでも「自分が誇れること」が出来て、憧れの女子に手を握ってもらえて、生きる希望が湧いてきた誠君でしたが、それが全て嘘だった。せっかく描いた絵も、「キモい」の一言と共に目の前で細かい紙片に。絵も心もビリビリに破れて再起不能になってしまった誠君は、ついに校舎の屋上から身を投げてしまいました。 

 

ところが、地面に激突して死んだと思ったのに、また校舎の屋上に瞬間移動。そして肌の露出度が不必要に高い謎の美女から、誠君が「煉獄」にいることを告げられます。 

 

煉獄とは天国と地獄の間に位置している場所で、死者はまずここに送られ、過去の行いから天国行きか地獄行きかを判定されるそうです。 

 

その煉獄で、謎の高露出セクシー美女から「アンタが自殺したお陰で6人が不幸になる。自殺した罪を償うために、そいつらを救いな。でないとアンタ永遠に煉獄から出られないよ 

 

救済行動のタイムリミットは1時間。1時間経ったら、また校舎の屋上に逆戻り。6人全員救うまで、この1時間毎のループは続く。 

 

課題をクリアしない限り、無限ループから永遠に出ることが出来ない「煉獄ゲーム」なんだそうです。 

 

救済対象の6人は、①誠君の自殺の瞬間を撮影した写真部の日向(ひなた)あかりちゃん ②誠君が描いた似顔絵を霧咲さんにバラしたクラスメートの夜野(やの)アッコちゃん ③誠君の不登校を咎めて水鉄砲で撃った近所のガキんちょ ④誠君に「何見とるんじゃあ!」と凄んだ借金取り立て屋さん ⑤ゲームアイテムを誠君にくれてやったNSN仲間のザックさん 

 

そして⑥裏山の犬…って、はぁ!?犬も「6人」に入っとん?「人」ちゃうやん!ケモノやん! 

 

①のあかりちゃんって、誠君の命よりも「自殺の決定的瞬間」を優先して、勝手に自責の念に苛まれて、自分の不注意で事故ったんでしょ?ハッキリ言って、知ったこっちゃないですよ。 

 

それに、②のアッコちゃんなんて、自殺のきっかけを作った張本人じゃん!彼女が問題の絵を霧咲さんに見せさえしなければ、せめて最悪の事態は避けられたかもしれなかったのに!「いじめを見て見ぬふりしてたウチらも悪いよね」だぁ?プザケンナ!アンタ立派に加担しとるがね! 

 

③のガキンチョも不幸になるの?なんで?誠君の不登校を咎めたから?水鉄砲で撃ったから? 

 

④の借金取り立て屋も?なんで?誠君本人から取り立てていたのなら分かるけど、お隣さんでしょ?関係ないじゃん?ないでしょ?あるの? 

 

⑤のザックさんも入っちゃうの?ただの仮想空間上の関係なのに?意味わかんない。 

 

 

それに⑥犬って…犬って何よ!? 

 

まとめ

クラスメートによる陰湿で執拗ないじめを受けていた主人公。ついに心が折れてしまい、投身自殺をしてしまうところから、この物語はスタートします。 

いじめ⇒自殺という重いテーマにも関わらず、相変わらず人の死をゲーム感覚で扱う最近の風潮に便乗しているような印象を受けてしまうのが残念です。ただし、単なる復讐ストーリーではなく、「人を救う」ことにフォーカスが当てられている点が救いです(設定が少々苦しい気もしますが)。 

主人公の誠君がいじめられてきたのは、彼の「自己主張のなさ」が原因だったわけですが、死後にやっと自己主張をし始め、自分が迷惑をかけた(?)人たちの救済に立ち上がります。なぜそれを生前に発揮できなかったのかと思うと、残念でなりません。 

誠君は、犬のサンタがいじめっ子に撲殺されそうになった時、サンタに「暴力では何も解決しない」ことを教えようとします。当の本人がサンタの目の前でいじめっ子を背後からバットで殴り倒す描写があるんだけど、それはノーカウント? 

いじめっ子は、サンタめがけて振るったバットが「目に見えない何か」に阻まれるという怪現象が起きているにも関わらず、あまり怖がっていないようです。普通は気味悪がって逃げ出すと思うのですが。 

そして煉獄の番人(?)のお姉さん。仮にも死者の生前の行いをジャッジする立場の人が「殺(や)るしかないでしょ!」なんて物騒な事を言うもんじゃありません!(笑) 

…とまあ、突っ込みどころ満載な本作ですが、今後の誠君の活躍と行き着く先が気になるところです。